PROFILE
人生の歩みの中で迎える記念日に「贈る花」
それはいつかふと蘇える、温かな時間になることを祈って
FLOWER AMBRIDGE ROSE
フラワーアンブリッジローズ
代表 横山 典子
活動経歴
・大松松坂屋百科店 京都店
母の日、お正月飾り イベント出店
・京都市内大型珈琲店にて定期フラワーレッスン開催
・2020年12月24日 自宅にアトリエ開設
・2022年「第23回京都府立植物園フラワーデザインコンテスト」入賞
~お花との出会い~
私が花の仕事に携わるきっかけは、子供のころから、父と家の花壇に
花を植えていたことでした。
子供心に「秋には球根を植えて、春になったら芽が出て花が咲く。
季節ごとに準備をするんだなぁ。」と感じていました。
その後、就職を決める時期になり、近くの会社に勤めましたが、
たまたま友人の誘いで行ったフラワーレッスンがとても楽しく、
”もっと学んでみたい!”と思い、会社が休みの日に
お花の専門学校に通いました。
数年後、”お花の仕事の現場で直接働きたい”という気持ちが強くなり、
京都の老舗花店に転職し、百科店やホテルのブライダル装花など
本当に貴重な経験をさせていただきました。
その後体調不良などもありお花から離れた時期もありましたが、
再び生花店に勤め、その後フリーで活動する機会をいただき、
現在に至ります。
お花の仕事をしているなかで感じることは
「お花は人の心を温める」ということです。”誰かを想って、花を贈る”
本当に素敵なことだと思います。
花のもつ、姿・色・香りが私たちに与えてくれる”自然の力”が
人を癒し、寄り添い、心を温めてくれると信じています。
~花贈りエピソード~
お花を贈るといえば「母の日」は、花屋さんにとって一年のなかでも
お届けが多い季節になります。
そんなある年の母の日のお話です。
「母の日当日に、中学生ぐらいの男の子とそのお母様がご来店されました。
私がお二人にお声がけすると、
お母様が「息子が花を買ってくれると言って・・・。」と少し小声で
おしゃられました。今まで、母の日に小さなお子さんが来られることは
ありましたが、中学生ぐらいの男の子ははじめてでした。
並べてある切り花の前に、すっと来られた息子さんに
「どんなのにしましょうか?」とお声がけすると、息子さんは
「これとこれと、これ。」と少しぶっきらぼうであり、照れくさそうに、
ご自分でお花を選ばれました。私がそのお花を束ね、ラッピングをしていると、
息子さんの肩越しに、お母様のお顔が見えました。
息子さんから離れて待っておられるそのお顔は、とてもとても嬉しそうで
本当に幸せが溢れていました。
私が「お母さんとっても嬉しそうやね。」と息子さんに小声で言うと、
少し恥ずかしそうに、そして嬉しそうにニコッとされました。
お二人が帰られたあとに、私も幸せのお手伝いができたように感じ、
とても嬉しく思いました。
きっと、これから成長されて、就職して、結婚されて。
ご結婚されてからは、母の日はお嫁さんが贈られることが多いですが、
またいつか、お母様の手を引いて、一緒に花を選ぶ。
そんな日がまた来るといいなと思います。